日々の雑記

アウトプットの場

ライカのオールドレンズを買った

憧れのライカ

噂は常々聞いていたライカ

初めて見たのはTVドラマで使っていてカッコ良いカメラだなーくらいの知識しかない時だった。その頃は鉄でできたカメラ=ライカくらいの知識しかなく、二十歳くらいでオリンパスのOMー1を買ったが、ライカ社と「M-1」と言う名称で争ってOM-1になったとは、いまだに自分がライカを手にしていないことを暗示していたような気がする。

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イカの素晴らしさ

カメラが好きな人と出会うたびに「いつかはライカ」という言葉を聞く。家電量販店などに実物はなく、あってもせいぜいキタムラの中古売り場のショーケース。買いもしないのに「ちょっと見せてもらえますか?」なんて言えなかった。

雑誌ではちょこちょこ特集が組まれ、一度日本のメーカーの高画素機vsライカで撮り比べテストがあり興味を持って見て見たら、周辺部の再現度が素晴らしかった。あんな小さいボディであんな小さいレンズなのに高画素機と言われる一眼レフに勝っていたのは衝撃だった。

とはいえ仕事で使うこともできないしそこに投資する余裕もない。高嶺の花のカメラ。

 

YouTubeでの出会い

そんなある時YouTubeでライカのズマリットというレンズをつけて撮影している人を見てしまった。なんでも虹のようなフレアがでる虹玉と言われるレンズらしかった。ちょっと前にフォクトレンダーのレンズを買いそうになっていたので「だったらライカがいいじゃないか」と早速探して見る。

 

タイミングが大事

偶然って怖いものでまさにEマウント用のレンズアダプター付で売っているズマリット 50 f1.5を見つけてしまった。値段は張ったがこれは運命!とポチっ・・・とはせず一応交渉をして見たけど返事がない。うーーん、待つか、と反応があれば即購入できる体制でお風呂にアイフォンを持ち込み待機。返事がない・・・。そうこうしてる間に”いいね”がつく。

これは買われたらきっと後悔するなーと思ったときには買っていた。悩んでる間に出品者の評価からレンズの程度までくまなくチェックしていたので納得して買った。

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虹玉かそうじゃないか

商品到着後に早速撮影して見る。前評判通りレンズの前玉には多数の傷があり歴史を愛おしく感じた。おそらく50年間いろんな人が使ってきたものだろう。

YouTuberの人が言っていたけど虹が出るのと出ないのがあるらしい。(後で見返したら言ってた)そして今回購入のズマリットはというと・・・噂の虹も余すことなく感じることができた。わーい!デジカメなのでどの角度で光が入ればフレアが出るかも一目瞭然だ。意図的にフレアを発生させることができるが、そればっかり使うと飽きが来るが実に楽しい。

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山崎光学写真レンズ研究所

しばらくその状態で使っていたが、「前玉の傷がなかったらクリアに写るのかな?」という言葉に「どうなんだろう?見て見たい」と思ってしまった。

早速調べると東京の新宿に山崎光学写真レンズ研究所というレンズ研磨の神様がいることを知る。レンズ代プラス研磨代・・・一瞬たじろいだが、この技術はいましか受けることができないかもしれない。と思い早速電話。職人気質を感じる信頼のおける電話応対をしていただき早速レンズを預けることにした。

電話口で軽く見積もってもらい商品到着後に改めてレンズを見て、クモリもあるのでそちらも合わせて、見積もり通りで研磨に入りますと連絡をいただく。

 

素晴らしい仕上がり

「約1ヶ月半かかります」とは言われていたが、少し早めに修理完了の報告をもらえて帰ってきた。あまりの素晴らしさに電話で改めてお礼を伝えると「良いレンズですから大事に使ってください」と言っていただきました。「フィルターは付けた方がいいのですか?」との質問にも「ズマリットはガラスが柔らかいから付けた方がいいですよ。ついつい前玉を布で拭いたりしちゃったら傷がつきますから」と教えていただいたのでフィルターも購入した。

 

 

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 魔法はつづく

レンズ修理に出した際に一つだけ不安があった。それはレンズがクリアになると虹が消えるのでは?ということ。フレアが欲しくて買ったのにクリアになった分虹がなくなることは悲しい。そんな不安は杞憂であることがすぐに証明された。

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花はクリアに移りながらも綺麗な虹が発生している。これ以上望むものはない。

 

長々買いてしまったが、要するに買ってよかったということだ。

50年前のレンズと日本にいるレンズ磨きの神様を知ることができたことも今回の勉強であった。